漂書

ぼちぼちと、ゆるゆると

「(笑)」について

「(笑)」がどんどん嫌な表現に使われております。

ここ数年、じわじわと悪くなっていたことには気付いてました。

けれど、昨年末くらいから、その速度が一気に増したような気がします。

「w」表現というのにどうしても馴染めないので、ちょっと困っているのです。顔文字も苦手だし。

まあ、気にしないで使い続けりゃ良いだけの話で、実際にそうしようとは思うのですけれども。

受け手にきちんと伝わらない可能性が高まるというのは、ちょっとねえ。

いちばん良いのは、文体で感情を表現することだというのは嫌ってほど理解してます。

でも、怒り表現や泣き表現は比較的容易に表せても、笑い表現って難しいです。

「ざけんな馬鹿!」って書いたら、なんか怒ってんなーって分かると思います。

「そんなこと言われても・・・」と書けば、困惑してるのが分かると思います。

でも、「いや、冗談です。」って書いたら、なんか真顔で言ってる気がします。

なんで笑い表現を使いたいかと言えば、これはjokeですよ、という意思表示だったりするわけです。

或いは、誰かのgagに対する反応として、笑いながら言ってますよ、という意思表示だったり。

つまり、嘲笑ではない、普通の笑顔をそこで表現したいわけです。

「(笑)」という記号が嘲笑を表す記号として定着すると、期待したのと正反対に受け取られてしまう。

これは、かなり困っちゃう事態になったなあ、と。

もっと根本的な話をするなら、そもそも、そんな表記は必要ないのです。

「これはjokeです」と説明が必要なjokeは最低ですから。

それは分かってはいるのですけれど、でもねえ。

ネタが黒いモノだったりすると、余計にこの表現が重要だったりします。

もちろん、「(笑)」を付けたからと言って免罪符になるわけではありませんけど。

文脈のなかでなら、無くても何とかなると思います。

けれど、例えばcommentのような短文の場合は、さらに困ったことになります。

文章が短い分、言葉が直球で受け止められやすいからです。

その裏とか、意図とかを察してもらえないのです。

文章というのは、そもそもが「硬い」表現手法です。

「文語体」「口語体」みたいな区別があることからも、それは自明かと思います。

現在のような、文章による伝達が発達した社会において、「柔らかい」表現というのが必要なのかも、と思う次第です。

それが顔文字なんだろ、と言われれば、多分その通り。でも苦手なのです。

そんなの知らんがな、と言われて終わりな話。

まあ、要は記号でしかないのだから、あとは使い方だけの問題なのだろうな。

嘲笑と受け取られないような、そんな使い方を心がけるしかないのでしょうね。