漂書

ぼちぼちと、ゆるゆると

Interop Tokyo 2012 3日目 「OpenFlow Networking Special Panel」

最後の講演です。

OpenFlow Networking Special Panel 15:20-16:00

 講演者   :岩田 淳氏 (NEC クラウドシステム研究所)

        宮永 直樹氏 (NEC 第一企業ネットワークソリューション事業部)

  モデレータ:佐宗 大介氏 (ブロケード コミュニケーションズ システムズ株式会社)

アジェンダ

・OpenFlow/SDNとONFの概要

・OpenFlow/SDNのユースケース

Interopでの取り組み

・パネルディスカッション

・OpenFlow/SDNとONFの概要(佐宗氏)

1日目の「OpenFlowの概要とONFの役割」の簡略版。

NECの取り組みについて(岩田氏)

 ・開発経緯

  → 2007年から活動開始(Clean Slate Program)

  → 2009年 Clean Slate Laboratory

  → 2011年3月にONF発足 : ユーザ企業がボードメンバ

  → 2012年5月にONRC発足 : インダストリーから構成される

 ・OpenFlow/SDNソリューション

  誕生の背景は、既存ネットワークへの不満から

  → サーバ仮想化の次はネットワーク仮想化が必要

 ・ネットワーク仮想化とは

  ・複数のスイッチをプール

  ・ネットワークアプライアンスもプール(統合)

  ・サーバもプール

   → すべての物理リソースをプール化し、論理的にシステムを構築していく

   → OpenFlowコントローラがSDNの第一歩

    → どういうアプリケーションを作るかはみなさんのアイディア次第

  ・ネットワークの可視化

   → 論理的に構築したネットワークを見える化する

  ・トラフィックを選択的に制御することが可能になる

 ・Open Source Controller活動

  ・Trema

   ・GPLv2

    → CとRubyPythonもコミュニティで開発開始

  ・シミュレーション環境も整備されている(実機を使っての検証も可能)

  ・Sliceable Routing Switch(GPLv2)

  ・クラウドプロバイダのニーズが多様

   → オープンソースで出すことで、吸収していける

  ・NICT

   → RISE Controller(Tremaベース)が、Interopでのグランプリを受賞

・OpenFlow ShowCaseのみどころ(佐宗氏)

 ・日本初の試み(マルチベンダのコントローラ、スイッチ)

 ・転送プレーンのデモ

  → OpenFlow1.0でなにが出来るのか

 ・7つのユースケース

・ShowCase ShowNetにおけるNECの取り組み(宮永氏)

 ・ソリューションで見せていきたい

  → クラウド基盤のネットワーク基盤

 ・これも、1日目にオープンステージで聴いた内容の簡略版。

・トレンドについて

 ・宮永氏

  ・今回のOpenFlowショーケースの人の集まり方は、過去とは違う特別な感じ

   → ユーザの期待感があるのかな?

 ・岩田氏(日本と米国での違いは?という問いに)

  ・ONSでの発表で、GoogleがOpenFlowを自作した(コントローラ、スイッチともに)ことを発表した

  ・プロバイダ自身がソフトを書いて利活用していく。

   → しかし、それらは、それらの環境に特化されているので、汎用ではない。

  ・大学や研究機関が活発にオープンソースベースでいろいろやっている

  ・日本は、去年の10月くらいからフィーバーが始まった

  ・オペレータが中心にあっという間にリーディグエッヂに来た

  ・SIerが自分たちのツールとしてコントローラを作る(日本ならではの取り組み)

・将来性・可能性

 ・宮永氏

  ・課題=将来性と思っている。

  ・EthernetFabricと違うのはどこか?

   → ネットワークレイヤとしての嬉しさだけでは無く、

     クラウド基盤のAPIを使って運用性を向上させていく

     → APIユースケース別に作っていくなど

 ・岩田氏

  ・SDNというキーワードが代表

   ・あるアプリケーション領域に特化した形でカスタマイズが出来る

    → さまざまな使い方に合わせてカスタマイズが出来る

   ・ユースケースが今後どんどん出てくることを期待

  ・いまのCLIで行われているパラダイムから、プログラマブルパラダイムになっていくだろう。

感想

 OpenFlowのオープンステージで、すでに聞いた内容が大部分で、ちょっと残念でした。

 まあ、そっちを聴いていなかった人のための配慮なのでしょうけれどね。

 3日間、べったりと張り付けるなんて、普通はそうそう無いですからねぇ・・・。

 宮永氏の、課題=将来性に同意ですね。

 いろんな課題があるということは、それだけ適用範囲が広い、ということでもあるはず。

 そして、岩田氏のいうパラダイムシフトが、やっぱりキーポイントなんでしょうね。

 自分のようなネットワーク屋さんは、これから本当に気を引き締めていかないと。。。