漂書

ぼちぼちと、ゆるゆると

風林火山

終わっちゃいました。

多分、生まれてはじめて真剣に観た大河ドラマでした。

面白かったなぁ。

いまさら感ありありですが、何が良かったのかをつらつらと書きとめておこうと思います。

一番の要因は、適度なデフォルメ具合でしょう。

おそらく、すでに散々言われていることなんだろうな、と思いつつ。

「おいしい」場面を濃厚に煮詰めて繋いでいった感じ。

だからこそ、目が離せなくなって引き込まれる。

言ってみれば、連作短編的な構成になっていました。

その結果、さらさらと流れるような演出が生まれることになったのかな、と思います。

NHK独特の堅苦しさを外し、かといって騒がしいだけのものではなく。

上品で物静かな演出と、情熱的で派手な演出。

この両極端を、偏ることなく行ったり来たりすることで、「動き」を演出する。

そして同時に、その振幅の幅によって視聴者の心を揺り動かす。

役者たちの選出具合も上手かったなぁと思います。

ちょっと歌舞伎っぷりが大仰過ぎる気もしましたけどね。

でもまあ、「キメ」のつけ方は流石の一言でしたから、これも正解だったのでしょう。

役者の世界はよく分かりませんけど、「個性派」が多かったのではないかと思います。

みんなキメ時をよく分かってて、しかも役柄を完璧にこなしてたように感じました。

Castingの妙と役者魂が、素晴らしく噛み合った結果なのでしょう。

最後の台詞が「みつ」であったことも、分かってるなぁ、と感服しました。

まさに画竜点睛。最後の一片までも手を抜かない完璧な結末、と思います。

本当に見事な構成と演出でした。面白かった。

それにしても、今年のNHKドラマは当たりが多かったです。

大河は上に書いたとおりですし、土曜ドラマも面白いものが多かった。

久しぶりに、TVっ子になった一年でした。

来年はどうなるでしょうねー。