漂書

ぼちぼちと、ゆるゆると

みんなのうた

いま、NHK教育で、みんなのうた特集をやってます。

見始めると、もう堪らないですね。

大人になってから改めて観る機会があると、その質の高さに毎回驚きます。

何年ぶりか分からないにも関わらず、口ずさめるというのは本当にすごいこと。

映像も、最初の曲紹介が流れた瞬間に、もう完璧に内容を思い出せる。

とんがった曲は殆ど無くて、基本的には万人受けするような曲ばかり。

時々、ちょっと毛色の変わった曲があっても、逸脱はまず無い。

そのbalance感覚が、いつまで経っても変わらない。

中庸であることは、簡単に凡庸なものへと転落してしまいがちです。

硬直して変わることが出来ない、と言うのではないのです。

きちんと時代の流れに沿って、その時代における「真ん中」にとどまり続けている。

こういう特集を観ると、曲の多種多様さに驚きます。

それはつまり、安定ではなく、常に変化し続けているということです。

時代時代で主題をきちんと変えているからこそ、豊かなLineupが出来上がる。

それぞれの曲と映像の素晴らしさは、改めて言うまでもないですね。

俯瞰して眺めれば、とても綺麗で鮮やかなgradationになっていることが分かります。

みんなのうたは、staffたちのlevelがとても高いのだと思います。

選び出し、構成を決め、それを流すという一連の作業が完璧です。

NHKという局の持つ底力とでも言うべきものが、この番組なのかもと感じます。

作詞や作曲に、えっと驚くような人が名を連ねてたりして。

世間への嗅覚が鋭くなければ、こういうcastingは出来ないです。

しっかし、改めてじっくり観ると、変な曲も多いですねー。

それがまた良いのですけれど。

みんなのうたは、ぼくの原風景だなー。