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西野弘のとことん対談:棚橋康郎「お客様が神様なんて、とんでもない」

そうそう。こういう人がもっと増えなきゃ駄目なんですって。

なーんて人ごとみたいに、しかも偉そうに言ってますが。

西野弘のとことん対談:棚橋康郎「お客様が神様なんて、とんでもない」(後編) (1/2) - ITmedia エグゼクティブ

問題は、業界の構造そのものにあって、それ以外には無いのです。

外的要因を探す方が楽だから、みんなそっちに流れちゃってますけれど。

問題なんてのは、自らの内にしか存在し得ないんですから。

もう、全部その通りだなあ、ってことばっかりなんですけれどもね。

なんでもかんでもホイホイ請け負うのが良質、なんて大間違いにも程がある。

技術の安売り、なんて言葉もありますが、その本当の意味を考えてない。

適切なものを適切な価格で売る、というだけでは不十分。

そこに、適切な相手に、という要素が加味されて、始めて取引は成功するのです。

客を選ぶ、というと傲岸不遜に過ぎる語感ですが、実際は逆なのです。

お客さんに価値が分からないのだから、教えてあげる。

それは、傲岸不遜どころか、むしろ親切なのではないかと思います。

値段というのは指針であって、それ以上のものじゃないのです。

まず始めに存在すべきは商材なのだから、値段に合わせる必要はない。

値段に合わせるので有れば、開発段階から合わせていかなきゃ駄目です。

それを、売らんが為に値引きする。

これって最終的には、自分だけじゃなく相手にも損をさせることになるのですから。

参考にしてきた業界が古すぎる、というのが原因であることは間違いない。

新しい形、新しい構造、新しい技術、新しい価値観、新しい文化。

それが、ITという産業の根本なのだから、業態そのものも新しくなきゃね。

自由自在にくっついたり離れたりして、業界全体が有機的に絡まり合う。

そういう、これまでの業種では考えられないような市場が、この分野の市場なのです。

その傾向をいち早く掴んで、社会的なinfrastructureを変化させたのが米国。

その結果が、Silicon Valleyの成功へと繋がっていったのだと思います。

凄まじいまでの速度で、幾つかのLineに集約されたことは周知の通り。

守るべきものを履き違えちゃってるのが痛すぎますね。

自分たちを自分たちたらしめているもの。

それが、「守るべきもの」であるはずなのに。

やっすい、ちっぽけな「誇り」にしがみつきすぎな人たちが多すぎる。

誇りって、もっと崇高で、そう簡単に揺らぐようなもんじゃないのに。

他人の影響で簡単に揺らいじゃうようなものは、「誇り」なんかじゃないですから。

まあ、「視野」が狭くて近すぎるだけなんでしょうけど。

世界って、ものすごく広くて壮大なんだけどなー。