漂書

ぼちぼちと、ゆるゆると

日本のIT産業が伸び悩んでる理由

日本のIT産業が、どーも伸び悩んでいる理由が分かった、ような気がする。

たぶん、日本において"IT"という言葉が出て来たとき、その殆どは通信を含んでない。

現在の日本における"IT"の大部分は、softwareを指し示してるんじゃないか。

それがstand-aloneだとしても、Networkを介して動作すれば"IT"。

それじゃ、海外勢に対峙するなんて出来るわけがない。

本来のITというのは、"Information Technology"という名が示す通りのもの。

つまり、ある"Package"ではなく、"Solution"を指し示している場合が多い。

形ある「モノ」ではなく、それら全体を指す「手法」。

重要なのは、そこに使う「素材」ではなく、そこへ至る「道筋」。

海外勢のものと日本発のものを対比させてみると、くっきりと浮かび上がってくると思う。

具体的な結末を求めるのではなく、抽象的な概念を実現することを目指す。

ここの部分を言語化するのは非常に難しいので、各自で感じておくように。

やっぱ、外来語をそのまま取り入れたことが、最大の失敗なのだろうな。

カタカナ語で使うのは構わないけど、言葉の意味をきちんと吟味しなくちゃ。

"Information"というものが、日本文化において存在してなかったのだと思う。

それを既存の言葉で無理やりpatch当てした「情報」が、また掛け違いを産んだ。

IT産業というのは、structureを創る産業だと思う。

情報技術ではなく、構造技術と意訳すれば良かったんじゃないかな。

そういう風に捉え直せば、どうやって独自性を生み出せばいいのか分かってくるはず。

構造を創る、あるいは構造を練り直すというのは、日本のお家芸だと思うから。