漂書

ぼちぼちと、ゆるゆると

「初音ミク」生んだクリプトンの軌跡

IT戦士、マジでGJ!

クリプトン・フューチャー・メディアに聞く(1):「音の同人だった」――「初音ミク」生んだクリプトンの軌跡 (1/2) - ITmedia News

こういう記事を出せるというのは、本当に素敵なことです。

歴史の記録として大事なものだと思います。

取りあえず、読んでおいた方が良いでしょう。

いま、どんなことが起こっていて、どういう方向を向いているのか。

それを、感覚的に理解できるはず。

中身を読むと、クリプトンという会社がどんな会社なのか、よく伝わってきます。

間違っても「大手」にはなれない会社、ですね。

や、別に否定的な意味合いは含んでません。ただ、あくまでも性質としての話。

なんというか、「素朴な企業」なんだな、と。

企業というものの、原点を見ているような気がします。

これまでの対応とかを見ていて感じていた印象が、確信になったような。

不器用なんですよね。真っ直ぐすぎる。

それは、営利企業という観点だけを考えるなら、たぶん失格なんだと思います。

けれど、これまでの「常識」というものが崩れていくのが、これからの世界です。

ここ数年、「収益」というものが、劇的に変わっていくと考えています。

「対価」という考え方の、その基本的な部分に変化が起こり始めているから。

お金が入ってくる、という「現象」は、たぶん変わりっこない。

そうじゃなくて、どうすればお金が入ってくるのか、という「背景」が変わる。

複雑さの度合いが、さらに上の段階へと進んでいくと思う。

それは、例えば広告宣伝によるbusiness modelの終焉、とか。

Googleは、その「次」を確実に読んで、そのための布石を打ち始めているように思います。

どこに、「価値の重心」を設定するのか、ということです。

現在は、いろんな勢力が引っ張りあっているので、この混沌が起こっている。

そういう混沌が向かう先は、たぶん、自然的な「安定」に近い部分。

技術革新が進むにつれ、そのような「安定」が、ポッと突然出てくる。

現在は、その「場所」がまだ出て来ていないため、混乱しているだけだと思います。

出て来た瞬間、ものすごい勢いで混沌は収束していくでしょう。

生命というのは、その成立からして自律的な存在です。

であるのなら、世界が向かうであろう方向は、何となく予測できますね。

そして、その方向へと、世界は確実に向かっていると実感できます。

Vocaloidという存在が引き起こした動きは、その好例だと思います。

人間という「業界」そのものが、再編される日も近いのかもね。