漂書

ぼちぼちと、ゆるゆると

Interop Tokyo 2012 2日目 「シスコが推進するクラウドとインテリジェントネットワークの姿」

これも、後半の記録がぶっ飛んじゃってます。

とても面白い講演だったので、かなり無念です。

シスコは、やっぱりシスコだなあ、と思った講演でした。

シスコが推進するクラウドとインテリジェントネットワークの姿 13:15-13:55

 講演者:木下 剛氏 (シスコシステムズ合同会社)

・新しいインターネットの姿としてのクラウド、その中でのネットワークに対するシスコの考え方

 ・グローバル化時代の企業活動環境変化

  → 「様々な役割を持つ人々が寄り集まって働く機会が増え、単独で働く人の割合は減るだろう。

     ほとんど顔も知らない相手と共に仕事をし、

     チームには企業と雇用関係のない人々が含まれるようになる」

    (ガートナーのトム・オースチン氏の言葉)

 ・ルーチンワークが減って、よりクリエイティブな仕事へ(人ならではの業務が5年後には40%に)

  ・ダイナミックなチーム(すぐ集まるプロジェクト形、柔軟な組織)

  ・仕事場のバーチャル化

   → オフィスに依存しないワークスペースへの進化

 ・ITからBTへ

  → IT基盤の最適化 → 働き方、生産性向上 → 産業の成長、変革の推進

 ・ITは社内のシステムではなく、社外のパートナなどへのメリット提供化へ

  → ビジネスに密接した技術 → ビジネスTechnology(BT)

 ・クラウド導入に向けた新たな課題

  → Computingリソースの集約としての仮想化

  → アプリケーションの仮想化

   企業の中で使っているアプリは500から1000

    → これをいかにして集約し、クラウド化していくか

 

  → レイテンシ、可視化とコントロール、新たなトラフィック、パターンなどの課題

・「クラウド」について、シスコのフォーカステクノロジー領域

  → cloud computing

  → クラウドサービス

  → クラウドネットワーキング

  → モビリティ

  → セキュリティ

  → Bigデータ

 このうち、ネットワークの所に大きな課題と期待がある

クラウドの定義について

 ITサービス、またアプリケーションサービスを届ける新しい仕組み

 これまでは検証をして、確認を取ってから提供

 → 必要なときに必要なものをユーザが選択して使える形に

 ・NISTが定義する「クラウド」について

  → self-service

  → 多様なアクセス

  → 共有リソース

  → 迅速、機敏性

  → サービス管理

 ・サービスモデル

  → アプリケーション → SaaS

  → VM、OS、Framework → PaaS

  → VM        → IaaS

 ・クラウドの構築モデル

  → プライベート、コミュニティ、VPC、ハイブリッド、パブリック

 ・真のクラウドに向けて

  → サーバ仮想化 → データセンタの仮想化 → アプリ仮想化 → VDI

   → プライベートクラウドプライベートクラウドの仮想化(VPC

  ・XPのEoLが契機となってVDIが進んでいる

 ・サービス、さまざまなアクセスが「有機的に結合し連携」 → クラウドの目指す姿

 ・いままでの企業ネットワークは、設計段階で、企業の中に存在する社員やアプリ、

  コンピュータデバイスをベースに、負荷などの予測がされていた(できていた)

  (インターネットに抜けるトラフィックは全体の2割から3割、ほとんどは社内で消費されている)

  → クラウドを使い出すと、社外にシステムの利用者がいる可能性が高くなる

  → パートナとの連携のため、社外へのトラフィックが増える

 

  その結果、トラフィックのパターンが逆転するかもしれない(外部へのトラフィックが増大する)

 ・パターンの変化に対応するための再定義 → インテリジェントネットワークが必要

 ・インテリジェントネットワークの要件

  ・クラウドクラウド間の接続

  ・ユーザとクラウドの接続

  ・クラウドマネジメント

   →従来はほぼ特定できた(MACアドレスなどなど)

    → 利用サービスの切り替えなんかが従来のスピード感とはまったく異なる

    → クラウド間連携のサービスをどうやって管理していくか

  ・利便性と快適なエクスペリエンス保証

  ・セキュリティ

  ・シンプルで自動化された運用管理

   →自社で設計したものではないものをどうやって簡略化し、自動化して管理するか

 ・いまのWebでは、様々なコンテンツがマッシュアップされている

  → 各種クラウドのサービスプロバイダで、サービスをマッシュアップしていく形

 ・シスコの戦略

  ・Cloud Verse

   → ユニファイドデータセンタ

    → サーバ等のシステム機器をいかに一元化していくか

     → クラウドのプラットフォームを再定義する

    → クラウドアプリケーション

     → シスコがアプリケーションベンダになることは本筋ではないが、やっているものはある。

      → コラボレーション(電話やリッチメディア、TV懐疑、インスタントメッセージなど)

        → 代表例がWebEX

      → クラウドセキュリティ(スキャンセーフ)

      → その他サードパーティ

    → クラウドインテリジェントネットワーク

 ・ルーティングプラットフォーム革新

  ・ネットワークはルーティングで動いている

   → それ自体を革新する必要があるのではないか

 ・ルータ自身がIPアドレスに基づいてルーティングしている

  → ルータ自身がアプリを理解するインテリジェンスを備える

   → クラウドサービス連携ルータ(クラウドサービスを理解するルータ)

  → IOS仮想化ルータ!!(cIOS)

   → 仮想化プラットフォーム上で、インスタンスとして動作するルータ!!!

    → VRFとは違い、物理筐体そのものを仮想化

  ・CiscoCSR 1000Vクラウドルータ

   → サーバのサービスに合わせてネットワークリソースも仮想マシンでオンデマンド稼働

 ・クラウドサービス連携ルータ

  → クラウドコネクタ(API)をルータに搭載

   → これに対応しているクラウドサービスと連携して動作することが可能

  → VDI対応になると、DMZに一元的にトラフィックが集中すると、輻輳が起こる

   → 既存のネットワークでは対応しきれない

     (VDIを使うと、トラフィック量が10倍から20倍に)

 ・クラウドへの対応をネットワークレイヤでもしていかなければいけない

・最新ネットワーク技術動向

 ・シスコとしては、オープン化への対応、プログラムインタフェースへの対応を重視

  → OpenFlowに限った話ではない

  → オープン化を再度見直すべきなのではないか

  → オープン化やプログラムインタフェースという考え方は新しいものではない

   → しかし、今回の波は、これまでよりも実現可能性が高いように感じる

 ・シスコのプライベートカンファレンスで発表されてる(US)

  → Open Network Environment(ONE)のこと。

  → 技術開発と両輪で、技術の目的を考えていかなければならない

(ここからは先は飛んだ)

感想

 後半飛んじゃって、しかも内容の記憶も定かじゃないのが残念です。

 個人的には、IOSルータがVirtual Applianceになったというのに驚きました。

 OpenFlowは、ちょっと遠くから眺めてる感ですね。ま、知ってたことではありますが。

 すでにOTVがあるし、ハイブリッドクラウドという考え方も前からですしね。

 仮想ネットワークよりも、もっと包括的なSolutionを提供していく、という意思が垣間見れた気がします。

 「世界で一番、ネットワークの力を信じている」というキャッチコピー、格好いいですね。