漂書

ぼちぼちと、ゆるゆると

Interop Tokyo 2012 1日目 「ネットワークイノベーション・プラットフォーム」

最初は、一つのEntryに全部下降と思ったんですが、以外にVolumeがあったので分割します。

バタバタと会場で書いたものを下敷きにしているので、間違っている箇所があるかもです。

もしそういう箇所がありましたら、ご指摘頂けると助かります。

ネットワークイノベーション・プラットフォーム 11:45-12:15

 講演者:関根 尚氏 (エヌ・シー・エル・コミュニケーション株式会社)

 演目は、「Pica8 Pront Switchの紹介」

 Pica8社は、データセンタにおけるSDNを推進する、というのがミッションであると掲げている。

 ネットワーク技術の後進性

 ・サーバ/ストレージの世界では、IaaSを初めとしたクラウドサービスとして仮想化が脚光を浴び、

  企業への採用が進んでいる。

 ・ネットワークの世界では、クラウド時代に求められる仮想化、スケーラビリティについて行けていない。

 ・20年前の技術(Ping、Taracerouteなど)が使われている状態が原因(イノベーションが遅い)。

 → ネットワークがボトルネックになっている。

 ネットワーク技術の課題

 ・ソフトウェア構造が原因の一つ

  ・ハードウェアの上に、モノリシック・ワンイメージのアプリケーションとOSが混在となって動いている。

   → これは、組み込みシステムと似ている。

  ・この中にルーティングやQoSが混在している

   → 各機能が独立していない → 機能拡張が困難、QA(品質向上)に時間が掛かる。

  ・ハードウェアにLinuxが乗り、スイッチアプリケーションが乗っている。

   → マルチスレッド・単一プロセッシング → マルチプロセッシングでは無い!

   → スレッド間のシンクロナイズがとても難しい。

   → 組み込みと構造は同じなので、問題点も同じである。

 ・複雑なネットワークシステム

  ・ 各プロトコルが密結合している(STP/LAG/OSPF/BGP。。。)

  ・ 構成としては美しい、しかし、危うい。

   → 台数を増やした場合のコンバージタイムが大きくなる。

    → ユーザサイドのスケーラビリティに応えることが難しい。

 ・高コスト

  → 実際には使われない機能が多く組み込まれている。

  → 複雑性に起因する運用コストが多い。

 Pica8のソリューション

 ・ソフトウェア構造

  → マルチプロセッシング(Linux2.6の上で動いている)

   → 機能追加やバグフィックスがデイリー単位で可能になる

 ・現行のネットワークインフラをすべてサポート

  → L2/L3のプロトコルエンジンを搭載

 ・レガシーからSDNへのマイグレートパスを提供している。

 ・オープンプラットフォームによるNWイノベーションの促進できる。

 ・コストを下げ、コモディティ化を進める。

 ・XORPを採用している(オープンソースのルータプラットフォーム)

  → 買収してコードを改良している(70%強がPica8が改良したもの)。

  → Open vSwitchでOpenFlowに対応している。

  → 今後、LBやセキュリティを搭載していく予定。

 ・多くのメーカの10Gスイッチには、

  Pica8が採用しているBroadComのTrident+が使われている可能性が高い。

  → ハードウェアでの性能差は、もはやあまり無いのが現状。

 ・Hinemos(NTTデータ)やPFC(NEC)、その他メーカとの相互接続テスト済みである。

感想

 Pica8というMakerは、不勉強ながら初めて聞きました。

 こういうStart-up企業が、今後、いろいろと出てくるんだろうなあ。